HISTORICAL PERSON · 2022年没

エステル・ハリス

アメリカの女優・声優。テレビ番組『となりのサインフェルド』への出演で知られ、『トイ・ストーリー2』『トイ・ストーリー3』ではミセス・ポテトヘッドの声を担当した。

生涯
2022年没
死亡地
アメリカ合衆国(カリフォルニア州 / パームデザート)
出生地
アメリカ合衆国(ニューヨーク)
出典
世界地図
アメリカ合衆国(カリフォルニア州)

伝記

エステル・ハリスは、アメリカ合衆国の女優、声優である。1928年4月22日にニューヨーク市マンハッタンで生まれ、2022年4月2日に亡くなった。誇張した甲高い声が持ち味で、テレビ番組『となりのサインフェルド』のエステル・コスタンザ役と、『トイ・ストーリー』シリーズのミセス・ポテトヘッドの声でよく知られる。長いあいだ誕生日は4月4日と誤って伝えられており、正しい日付は死後になって明らかになった。

生まれたときの名はエステル・ナンバウムという。マンハッタンのヘルズ・キッチン地区で、ポーランド系ユダヤ人の移民であるアイザックとアンナの夫妻の、二人姉妹の妹として生まれた。両親は菓子とソーダの店を営んでいた。7歳だった1935年に一家はペンシルベニア州タレンタムへ移り、彼女は同地の高校を卒業している。のちにニューヨークへ戻った1952年、ダンスの会場で窓装飾の販売員シー・ハリスと出会い、6か月後に結婚した。二人のあいだには息子エリックとグレン、娘タリンが生まれた。子どもたちが学校に通い始めると、ハリスは素人劇団の舞台に立つなど演技の仕事を探し始めた。

活動はアマチュアの舞台やディナーシアターに始まり、地方の劇場や夏季の公演を各地で巡った。子どもたちが成長したあとにはマディソン街で成功をおさめ、全国向けのテレビ広告に25本出たという。1977年にはニューヨークの労働者階級のユダヤ人家族の三世代を描いた映画『ルッキング・アップ』で長編の演技を始めた。その後の映画には『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984年)、『落ちこぼれの天使たち』(1988年)、『カリブは最高!』(1997年)などがある。『カリブは最高!』ではブリジットという小さな役を演じた。

最もよく知られるのは『となりのサインフェルド』で、1992年から1998年にかけて、主人公の友人ジョージの母エステル・コスタンザを演じたことである。1998年に地元紙の取材に対し、あの母は首筋が痛くなるような存在でも皆に愛される母親なのだと語っている。一方で、有名な役を得ながらも、世間から身を引いた暮らしぶりだったともされる。このほか、テレビ版『アダムス・ファミリー再結集』(1998年)では祖母グラニーを演じ、『スタートレック:ヴォイジャー』には1996年10月20日放送の回に出演した。『ザック&コーディ ホテル・ライフ』ではミュリエル役で繰り返し登場した。

声優としても多くの作品に加わった。1999年の『トイ・ストーリー2』でミセス・ポテトヘッドの声を担当し、以後このシリーズで同じ役を続けた。共演のドン・リックルズが演じるミスター・ポテトヘッドとの掛け合いでも独自の喜劇の感覚を発揮した。『トイ・ストーリー3』(2010年)にも出演し、2019年の『トイ・ストーリー4』が最後の映画出演となった。『ブラザー・ベア』(2003年)、『ホーム・オン・ザ・レンジ』(2004年)、『ターザン2』(2005年)、『キム・ポッシブル』『プラウドファミリー』『ファミリー・ガイ』など、アニメの声の仕事も数多い。2015年に女優業から引退したが、『トイ・ストーリー4』のためだけに短く復帰した。

2001年9月20日、夫妻の乗る車がタイヤの破裂で二度横転する事故に遭ったが、大きな怪我は免れた。夫のシーは2021年1月11日に亡くなり、妻はその1年後に後を追うことになる。2022年4月2日、ハリスはカリフォルニア州パームデザートの自宅で自然死により亡くなった。94歳の誕生日の約3週間前のことで、93歳だった。

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