HISTORICAL PERSON · 1166年没

聖ロザリア

パレルモの守護聖人。ノルマン貴族の家系に生まれ隠者として洞窟で暮らしたと伝わり、後世ペスト流行の際に遺骨の奇跡で終息をもたらしたとされる。

生涯
1166年没
死亡地
イタリア共和国(パレルモ県 / パレルモ)
出生地
イタリア共和国(パレルモ)
出典
世界地図
イタリア共和国(パレルモ県)

伝記

聖ロザリアは、1130年から1166年にかけて生きたとされるイタリアの聖女である。シチリア島のパレルモの守護聖人で、「小さな聖女」とも呼ばれる。ペッレグリーノ山の隠者であり、処女であったと伝えられる。生きた時代は、ノルマン人のシチリア王国の12世紀にあたる。

伝説によれば、ロザリアは1130年、カール大帝の子孫を称するノルマン貴族の家に生まれた。信仰心がたいへん篤く、ペッレグリーノ山の洞窟で隠者として暮らし、1166年にその洞窟でひとり亡くなった。伝承では、2人の天使に導かれてこの洞窟に入ったという。洞窟の壁には、「私、ロザリアは、バラの山とクイスキーナの領主シニバルドの娘であり、わが主イエス・キリストへの愛のため、この洞窟で暮らすことを決意した」と書かれていたとされる。最期のことは、ほとんど何も分かっていない。

1624年、パレルモでペストが流行した。このとき、ロザリアは病気にかかった女性の前に、続いて猟師の前に現れた。猟師には自分の遺骨のありかを示し、遺骨をパレルモに運んで、行列を作って町を通るよう命じた。猟師は山に登り、ロザリアの言ったとおりに洞窟で遺骨を見つけ、命じられたとおりにした。遺骨を担いで町を3度まわると、疫病はおさまった。これ以後、ロザリアはパレルモの守護聖人としてあがめられ、遺骨が見つかった洞窟には聖所が建てられた。フランドルの画家アンソニー・ヴァン・ダイクは、1624年から翌年にかけてのパレルモの隔離のあいだ町に閉じ込められ、ロザリアの絵を5点描いた。それらはいまマドリード、ヒューストン、ロンドン、ニューヨーク、パレルモにある。1629年には、シチリアの外にも信仰を広めようとするイエズス会の活動を助けるため、さらに2点の作品を描いた。

毎年7月15日には、パレルモで聖ロザリアを祝うフェスティーノと呼ばれる祭りが開かれ、町の社会や宗教にとって重要な行事となっている。9月4日にも、パレルモからペッレグリーノ山へ素足で登る伝統行事がある。ロザリアは、パレルモのほかベネズエラのエル・アティージョなどの守護聖人でもあり、とくに疫病のときに祈られてきた。新型コロナウイルスの流行のときにも、パレルモの市民の一部が町を守ってくれるよう祈ったという。

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