伝記
ハインリヒ・クリスチャン・ヴィルヘルム・ブッシュは、1832年4月14日にドイツのハノーファー近郊ヴィーデンザールで生まれた風刺画家であり、画家、詩人である。通称ヴィルヘルム・ブッシュといい、日本語訳書には「ウィルヘルム・ブッシュ」の表記もある。風刺的な絵本で広く知られ、その作品は現代も読み継がれている。デュッセルドルフ、アントウェルペン、ミュンヘンで工学と芸術を学んだ後、風刺画を描き始め、挿し絵やタブローも手がけた。
1865年に出版された初期の絵本『マックスとモーリッツ』は、大きな成功を収めた。この作品やその後の作品は、近代のコミック・ストリップの先駆けの一つと見なされている。ドイツの文学と芸術についての深い知識に、ユーモアの濃い民話の比喩を織り込み、うわべだけ敬虔ぶる同時代人の態度やカトリック中心主義、宗教家の唱える道徳や偏見、道徳心の高ぶりを風刺した。1859年の絵本『小さな蜜泥棒たち』をはじめ、『ハンス・ヒュッケバイン』(1867年)、『パードヴァの聖アントニウス』(1870年)、『クノップ夫妻』(1876年)、『猿のフィップス』(1879年)、『プリッシュとプルム』(1882年)など数多くの絵本を世に送った。1893年には自伝を著し、1904年と、没年の1908年にも作品を出している。
ブッシュは、絵本と同じスタイルで多くの詩も書き残した。さらに、1000点を超える油彩画を描いたが、1908年に死去するまで、全く売れなかったとされる。彫刻も制作した。熟練した絵画制作と韻文は、後世の漫画家や同じ国の多くの詩人に深い影響を与え、中でも注目すべきものとして、『マックスとモーリッツ』から発想を得た、ルドルフ・ダークスの新聞漫画シリーズがある。1908年1月9日に没した。その遺風は、顕彰制度などによって保たれ、2007年にはドイツ全土で、生誕175周年の祝賀や記念行事が行われた。作品は、ヘレンハウゼン王宮庭園の一角にある州立公園ゲオルゲンガルテンに立つ美術館が収蔵し、展覧している。
同じ年に亡くなった人物
- フェデリコ・チュエカ (1908年没)
- ヴィクトリアン・サルドゥ (1908年没)
- アンドリュー・グラハム (1908年没)
- エルンスト1世 (ザクセン=アルテンブルク公) (1908年没)
- ジョン・ホープ (初代リンリスゴー侯爵) (1908年没)
同じ地域に関係する人物
- フリードリヒ・クーラウ (1832年没)
- マグヌス (ザクセン公) (1106年没)
- フリードリヒ・ゼルチュルナー (1841年没)
- マリア・アンナ・フォン・ザクセン=アルテンブルク (1918年没)
- アントイネッテ・アマーリエ・フォン・ブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル (1762年没)