伝記
マックス・フォン・シドーは、スウェーデンとフランスの俳優である。1929年4月10日にスウェーデンのスコーネ県ルンドで生まれ、2020年3月8日に90歳で死去した。映画、テレビ、舞台で70年にわたって活動し、100本を超える映画やテレビシリーズに出演した。
父カール・ヴィルヘルムは民族学の教授でアイスランド語の教授でもあり、母マリア・マルガレータは教師だった。父方の祖先ダヴィド・シドーはドイツ系で、1724年にポンメルンからカルマル地方へ移住したとされ、「フォン」は後に貴族に叙せられた際に姓に加わったという。母は男爵家の出で、やはりポンメルンの出身だった。裕福な家庭に育ち、9歳からドイツ語と英語を学んだ。スウェーデン語のほかフランス語、イタリア語、スペイン語、デンマーク語、ノルウェー語も話した。ルンド大聖堂学校に通い、10代のときに友人とアマチュア劇団の演劇協会スケニアを立ち上げた。この団体は現在もルンド大聖堂学校の由緒ある学生会の一つとして残っている。これが俳優としての出発点になった。ルーテル派として厳格に育てられたが、1970年代に不可知論者になったという。
のちにストックホルムの演劇学校で学び、在学中の1949年に映画デビューした。1954年にスウェーデン王立文化賞を受け、1955年にイングマール・ベルイマンと出会って以降は、その作品の常連となった。国際的に注目されたのは1957年の『第七の封印』である。中世の騎士アントニウス・ブロックを演じ、死神とチェスで勝負する場面は伝説的なものとなった。ベルイマンの映画には11本に出演し、『野いちご』『処女の泉』『鏡の中にある如く』『冬の光』『恥』『愛のきずな』などがある。1965年の『偉大な生涯の物語』でイエス・キリストを演じてアメリカに進出し、1973年の『エクソシスト』では、当時44歳で老齢のメリン神父を演じて一躍知名度を上げた。撮影時は43歳ともいわれる。1975年の『コンドル』では主人公を狙う冷徹な殺し屋を演じた。
その後もハリウッドの大作やSF、ヨーロッパのアート系の作品まで幅広く出演し、『フラッシュ・ゴードン』『コナン・ザ・グレート』『ネバーセイ・ネバーアゲイン』『マイノリティ・リポート』『シャッター アイランド』などに名を連ねた。1987年の『ペレ』でアカデミー主演男優賞にノミネートされ、2011年の作品では助演男優賞にもノミネートされた。1988年には唯一の監督作となる映画を発表している。2011年にはゲーム『スカイリム』でブレイズの生き残りエズバーンの声を担当し、2015年には『スター・ウォーズ フォースの覚醒』に出演した。2016年にはテレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』で三つ目の鴉を演じ、プライムタイム・エミー賞の助演男優賞にノミネートされた。2005年にフランスの芸術文化勲章を、2012年にはレジオンドヌール勲章を受けた。
私生活では、1951年に女優のクリスティーナ・オーリンと結婚して二人の息子をもうけたが、1979年に離婚した。1997年にはプロヴァンスでフランス人の映画プロデューサーと再婚し、2002年にフランス市民権を取得してスウェーデン市民権を放棄した。2020年3月8日、フランスのプロヴァンスにある自宅で死去した。家族の要望により、死因は公表されていない。
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