HISTORICAL PERSON · 2012年没

レイ・ブラッドベリ

アメリカ合衆国の小説家、詩人。『火星年代記』『刺青の男』で名声を得たSF作家の代表格。

生涯
2012年没
死亡地
アメリカ合衆国(カリフォルニア州 / ロサンゼルス)
出生地
アメリカ合衆国(ウォキーガン)
出典
世界地図
アメリカ合衆国(カリフォルニア州)

伝記

レイ・ダグラス・ブラッドベリは、1920年8月22日に生まれたアメリカ合衆国の小説家、詩人である。1938年から1942年まで新聞を売る仕事をしており、その間にヘンリー・ハースとの共作「振り子」が雑誌『スーパー・サイエンス・ストーリーズ』に掲載されて、プロの作家となった。特撮監督のレイ・ハリーハウゼンとは高校時代からの友人で、1992年にハリーハウゼンがアカデミー特別賞を受けた際には、授賞のプレゼンターを務めた。

1947年に処女短編集『黒いカーニバル』をアーカム・ハウスから刊行し、続いてダブルディ社から出した『火星年代記』と『刺青の男』で名声を得た。同じ1947年と翌1948年には、アメリカの年間短編傑作集、いわゆるO・ヘンリー賞に、2年連続で作品が収録された。1947年に「集会」が、1948年には「発電所」が収録され、後者は第三席で入賞している。1954年にはアメリカ芸術文学協会賞と、カリフォルニア・コモンウェルズ・クラブのゴールド・メダル賞を受けた。ハーマン・メルヴィル原作、ジョン・ヒューストン監督の映画『白鯨』の脚本も担当している。

代表作には、『火星年代記』『華氏451度』『たんぽぽのお酒』『何かが道をやってくる』などがある。短編集では、『太陽の黄金の林檎』『十月はたそがれの国』『メランコリイの妙薬』『よろこびの機械』などがあり、『ウは宇宙船のウ』『スは宇宙のス』『とうに夜半を過ぎて』『猫のパジャマ』などの本も日本で訳された。長編には『ハロウィーンがやってきた』『死ぬときはひとりぼっち』『塵よりよみがえり』もあり、創作論のエッセイ『ブラッドベリがやってくる』も出ている。サム・ウェラーが徹底したインタビューにもとづく評伝『ブラッドベリ年代記』をまとめた。『太陽の黄金の林檎』の題はイェイツの詩から、『歌おう、感電するほどの喜びを!』の題はホイットマンの詩集『草の葉』の中の一編から、『何かが道をやってくる』の題はシェイクスピアの『マクベス』で魔女が口にする台詞から採られている。

作品は映画にもなった。短編「霧笛」を原作とする『原子怪獣現わる』(1953年)は、親友ハリーハウゼンが特撮を担当した。1966年にはフランソワ・トリュフォー監督が『華氏451』をフランスで撮り、1968年に『いれずみの男』、1983年に『何かが道をやってくる』、2005年には「雷のような音」を原作とする映画も作られた。萩尾望都は、1977年から1978年にかけて『ウは宇宙船のウ』を漫画にした。マイケル・ムーア監督の映画『華氏911』の題名は『華氏451度』を踏まえたもので、ブラッドベリは、了解もなしに数字だけを変えて題名を使ったと非難し、映画の内容も自分の意見とは無関係だと難色を示した。日本でも影響は大きく、『万華鏡』が手塚治虫の『火の鳥』宇宙編の粉本として知られる。

晩年はロサンゼルスに住み、著作活動を続けた。2012年6月5日に91歳で死去した。1992年に発見された小惑星9766番は「ブラッドベリ」と命名され、火星探査車キュリオシティが降り立った地点は「ブラッドベリ・ランディング」と名づけられた。

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