HISTORICAL PERSON · 2012年没

エリノア・オストロム

アメリカの政治学者・経済学者。インディアナ大学教授で、2009年にオリバー・ウィリアムソンとノーベル経済学賞を受賞した女性初の受賞者。

生涯
2012年没
死亡地
アメリカ合衆国(インディアナ州 / ブルーミントン)
出生地
アメリカ合衆国(ロサンゼルス)
出典
世界地図
アメリカ合衆国(インディアナ州)

伝記

エリノア・オストロムは、1933年8月7日にアメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスで生まれた政治学者、経済学者である。旧姓はアワンといい、父はエイドリアン、母はリアといった。1951年にビバリーヒルズ高校を卒業し、1954年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校の政治学部を卒業した。同大学で1962年に政治学の修士号を取得し、1963年にヴィンセント・オストロムと結婚した。1965年に同大学で政治学の博士号を取得すると、インディアナ大学の教員となり、その後教授となって、約40年間をそこで過ごした。1973年には、夫と共同で、政治理論と政策分析のワークショップを設立している。

1991年にアメリカ芸術科学アカデミーの会員となり、1996年から1997年までアメリカ政治学会の会長を務めた。2001年には全米科学アカデミーの会員にもなった。公共財や共有資源の研究で知られる。公共財や共有資源の管理について、それまでは政府か市場が対処するという主張が一般的だったが、彼女はこれに異議を唱えた。資源を管理する効率性は、市場でも政府でもなく、コミュニティが補完的な役割を果たしたときに最も高くなることを示したのである。

共有資源の自主管理において長期間持続する制度には、いくつかの設計原理があると論じた。資源を引き出す個人や家計と、資源の境界が明確であること、運用ルールの影響を受ける人の大多数がその修正に加われること、監視者が利用者に対して責任を負うこと、ルールを破った利用者には段階的に制裁が与えられること、紛争を安い費用で解決できる場があること、制度をつくる利用者の権利が外部の政府当局から否定されないこと、さらに、より大きな体系の一部である資源については、ルールが多層の事業で組織化されることなどである。ロサンゼルスの地下水の自主管理をはじめとする現地の調査と、ゲーム理論を用いた実験の両方を通じて、森や湖などの共有資源を効率的に管理できることを明らかにした。自主管理の協力行動を繰り返しゲームで説明した研究は、制度の自己組織化とも関連する。1990年の『コモンズのガバナンス』は代表的な著作である。

1999年にヨハン・スクデ政治学賞を女性として初めて受賞し、2005年にはアメリカ政治学会のジェームズ・マディソン賞を、2008年にはウィリアム・H・ライカー賞をいずれも女性として初めて受けた。2009年10月12日には、オリバー・ウィリアムソンとともにノーベル経済学賞を受賞し、女性として初めて同賞を受けた。2012年6月12日、インディアナ州の病院でがんのため亡くなった。

同じ年に亡くなった人物

同じ地域に関係する人物