HISTORICAL PERSON · 2022年没

アン・ヘッシュ

アメリカの女優。昼ドラ『アナザーワールド』でエミー賞を受賞し、ダスティン・ホフマン共演の『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』などのアメリカ映画で活躍した。

生涯
2022年没
死亡地
アメリカ合衆国(カリフォルニア州 / ロサンゼルス)
出生地
アメリカ合衆国(オ一ロラ)
出典
世界地図
アメリカ合衆国(カリフォルニア州)

伝記

アン・ヘッシュは、1969年5月25日にオハイオ州オーロラで生まれ、2022年8月11日に亡くなったアメリカ合衆国の女優である。映画、テレビ、舞台と幅広く活動し、昼の連続ドラマでの演技でデイタイム・エミー賞を受けた。姓は英語ではヘイチあるいはヘイシュと発音する。

5人きょうだいの末っ子で、父ドナルドと母ナンシーのもとに生まれた。両親は原理主義的なキリスト教徒で、深く信仰的な環境で育ち、後年それを「カルトの中で育てられたようだった」と述べている。父は職を転々とし、すぐに金持ちになれる話に飛びつきがちだったが、音楽の才能があり、教会の聖歌隊指揮者の仕事を得ていた。そのため一家は何度も引っ越し、アーミッシュの共同体に住んだこともあるという。1977年にはニュージャージー州のアトランティックシティ周辺に落ち着き、ヘッシュは遊歩道のハンバーガー店で、『アニー』の歌を歌って客を呼び込む仕事をした。

家計は苦しく、父の持ち家は差し押さえられ、借家からも立ち退かされて、教会の知人の家に身を寄せた。母は父と別れ、母と子どもたちは働いて暮らしを支えた。ヘッシュも、スウェイントンのディナーシアターで週100ドルの仕事を得た。これが最初の職業としての演技だった。ニューヨークへ移った父は、癌だと言っていたが実際には末期のエイズで、ゲイとして暮らしていたことを家族に隠したまま、1983年3月3日に45歳で亡くなった。ヘッシュは後に、父が性的虐待をしたとも語っている。その3か月後には、18歳の兄ネイサンが自動車事故で死亡した。残された家族はシカゴへ移り、母と姉とともに1部屋のアパートで暮らした。母や妹たちを養うため、女優の道に進んだという。

シカゴの進歩的なフランシス・W・パーカー校に通い、芝居に打ち込んだ。モデルをしながら舞台に立ち、16歳のとき、学校の芝居を見たスカウトに昼のドラマのオーディションを勧められた。1987年からNBCの連続ドラマ『アナザーワールド』に出演し、双子の役を演じてデイタイム・エミー賞を得た。映画には1991年にデビューしたともいわれるが、うまくいかなかったという。1997年には『ドニー・ブラスコ』『ボルケーノ』『ラストサマー』『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』に出演して注目を集め、1998年には『6デイズ/7ナイツ』でハリソン・フォードの相手役をつとめた。同じ年に『リターン・トゥ・パラダイス』や『サイコ』でも主演している。1999年から2001年は監督業に力を入れた。2004年にはブロードウェイ再演の『トウェンティス・センチュリー』でトニー賞にノミネートされた。

私生活でも話題を集めた。バイセクシュアルであることを公言し、1997年に女優エレン・デジェネレスとの交際を宣言したが、2000年に破局した。2001年に手記『私を狂人と呼んで』(原題の意味)を出版している。同年にカメラマンのコリー・ラフーンと結婚して男児をもうけ、2009年に離婚した。2007年から俳優ジェームズ・タッパーと暮らし、2009年に男児を出産した。2022年8月5日、ロサンゼルスで自動車を運転中に住宅に突っ込む事故を起こして重体となり、11日に脳死の判定が下された。生前から臓器提供を望んでいたため、レシピエントが見つかるまで生命維持装置は続けられ、14日に延命措置が停止された。

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